札所27番 龍河山大淵寺

寺の山道をたどり登りつめた所で白衣観音に着く。高さ16.5mの鉄筋コンクリートで、1935年11月に建立されたものです。高崎・大船とともに関東三大観音像と呼ばれるが、戦争の足音がひしひしと迫ってきた時代のこと、本来左手に蓮華を持つ筈なのに代わりに剣を持つ像に仕立てられ、護国観音と呼ばれています。秩父札所27番の旧観音堂は、山上の護国観音の付近にあったという。のちそれを麓の寺の境内に移したが、1919年4月12日、開通したばかりの秩父鉄道の蒸気機関車から吐き出された煤煙で寺もろとも焼失しました。3年後、再建されたが、観音堂の方は平成8年5月18日に落慶しました。秩父札所27番は昔、宝明という坊さんが、ここへ来た時、足の病気になり動けなくなりました。たまたま巡錫中の弘法大師が、観音像を刻んで与えました。熱心にこれを拝んだら病気が治ったといいます。この像を祀ったのがこの寺の創始だといいます。

夏山や しげきがもとに 露までも こころへだてぬ 月の影森

住所:秩父市上影森411 TEL:0494-22-5259

札所27番

本堂の前に綺麗な清水が流れ落ちています。この水を飲むと、三十三ヶ月長生きすると昔から言い伝えられています。今でも遠方からこの水をもらいに来る人がいます。涸れることなく流れ落ちる清水の音が心地よいです。側の告知板にある言葉もよい。よく意味をかみしめている人もいます。「楽しむっていいですね。苦しむのもいいですよ」

 
札所27番

高さ16.5mの白衣観音は、遠方からもその美しいお姿が拝めます。山門に立つと、真正面の山頂に立つ姿がありがたいです。昭和十年に建立されたもので、時代を反映して蓮華でなく剣を持っています。これから護国観音と言われております。やさしいお顔の観音様は、人々に安らぎを与えてくれます。

 
札所27番

月影堂のすぐ裏にお堂があって不動明王が祀られています。二基の石の像であります。不動様は悪鬼を払い、更に信心する人の家庭の悪鬼を払って平穏無事の生活を守ってくれるといいます。熱心に信仰している姿も見られます。

 
札所27番

大淵寺の入り口に赤い帽子をかぶったお地蔵様が祀られております。ジュースを置いていく人や、熱心に拝んでいる巡礼者の姿をよく見かけます。お地蔵様も喉がかわくのでしょうね。