札所23番 松風山音楽寺

寺は、秩父市街地や武甲山をはじめ秩父連山が一望できる山の中腹にあります。秩父札所23番の観音堂は、三間四面、銅板葺きの方形造りで、まわりに勾欄つきの浜縁をめぐらしている。この回廊の幅が広く、柱間が広いので、三間四面とはいえ他の観音堂より一回り大きく見える。堂前の鐘楼には、市の文化財に指定されている梵鐘がある。1768年(明治5年)に鋳造されたもので、高さ120cm直径69.7cmで、鐘身の上方に108個の乳頭、下部には聖観音、不空羂索観音、十一面観音、如意輪観音、千手観音、馬頭観音の六観音が浮き彫りされている。また、秩父札所23番の観音堂の裏手5~6分の所に十三地蔵尊がある。昔、慈覚大師がこの地へ来て、ここへ寺を造って悩める人々を救ってやりたいと考えた。この山へ登りはじめたが道に迷って困っているとき一頭の小鹿が現れて大師を案内したという話があります。

おんがくの みこえなりけり おが坂の しらべにかよう 峰の松風

住所:秩父市寺尾3773 TEL:0494-25-3018

札所23番

本堂前にあるこの鐘は、高さ120cm、直径69.7cm、乳頭が108ついている。この鐘の下部周囲に六観音が鋳造されているのが珍しいです。明和五年に鋳造したものであります。この鐘の音がとてもよくて心を浄めてくれると言われております。なお明治十七年、秩父事件のときこの鐘を打ちならして大宮郷へなだれ込んだといいます。

 
札所23番

寺の天然記念物の御影松の下に天神様が祀られております。学問の神様として有名であります。こじんまりしたお堂でありますが、受験合格、学業成就を熱心に祈っている若い人の姿をよく見かけます。

 
札所23番

本堂から庫裡の方へ石段を下りて行くと、左手の方に稲荷様が赤く大きな鳥居の奥に祀られております。商売繁昌、一家繁栄の神様として知られております。巡礼者が拝んでいる姿をよく見かけます。