札所16番 無量山西光寺

札所16番寺の無量山の額を掲げる山門をくぐると正面に本堂があります。秩父札所16番の堂の東側には前庭を囲むコの字形の回廊堂があります。中には四国八十八ヶ所霊場の本尊を模した木像が並んでおります。1783年浅間山大噴火により命を失った人や家畜の精霊菩提のため造営されたというが、これを拝めば四国遍路を果たしたと同じ功徳を得るといいます。この回廊堂に囲まれた中庭には二つの小さな堂があります。一つは四国八十八ヶ所に縁のある金比羅堂、もう一つが中に観音をまつる納札堂であります。。今では札所中唯一となってしまったこの納札堂だが、その柱には無数の釘跡が残っていて、当時の殷賑ぶりが想像できます。札所を巡拝することを「札所を打つ」といいましたが、こうした行為から生まれた言葉であります。こんな話もあります。あるとき住職が月を眺めていると、老婆が現れて、「生前欲深だったので、死んでも苦しんでいる。ここへ観音様を導くからぜひ冥福を祈ってもらいたい。」といった。やがて千手観音像が到来したので、老婆の冥福を祈ったといいます。

さいこうじ ちかいを人に 尋ねれば ついのすみかは 西とこそきけ

住所:秩父市中村町4-8-21 TEL:0494-22-4444

札所16番

本堂に向かって右手に、四国八十八ヶ所霊場の御本尊の写しを奉祀した回廊堂があります。ここに入って御本尊を全部拝むと、四国霊場をお詣りしたご功徳があるといわれています。これは天明三年の浅間山噴火によって亡くなった人や家畜を弔うため造営されたものであります。

 
札所16番

四国八十八ヶ所回廊堂の中に、オビンズル様が坐っております。このオビンズル様は体の悪いところを治してくれると言われております。肩や腰、腹等悪いところのある人は、右手で自分の患部を撫で、その手で、オビンズル様の同じところを撫で、更にもう一度自分の患部を撫でるのであります。オビンズル様の頭や肩、足等が光っているのは、大勢の人が撫でた跡です。

 
札所16番

大きな酒樽に、草葺屋根の珍しいお堂があります。この酒樽は一日三合飲んでも30年分は飲めるお酒が入るという大きなものであります。この中に酒樽大黒様が鎮座しておられます。この大黒様に祈願して名刺を貼っておくと、お金が倍になるそうです。参拝者の名刺がいっぱい供えてあります。

 
札所16番

入試合格の金毘羅大権現様は回廊堂の前にあるお堂に祀られております。戦時中は戦勝祈願や出征兵士の武運長久を願ってお祈りする人が多かったといいます。戦いに強いので、今は、入試合格や、選挙当選の祈願をする人が多いようです。

 
札所16番

写真を見てもわかるように、無数の釘跡が残っております。江戸時代に柱に打った釘跡だといいます。いろいろな願いを書いて、お札をこのような柱に打ち付けていったのでしょうね。今は、そういう巡礼者はみかけませんが、当時はすごかったのでしょうね。

 
札所16番

寺には、みかげ石の足形があります。これが御砂場で、この下には、四国八十八ヶ所の霊場の御砂をいただいてきて埋めてあります。この御砂場を踏むと、四国霊場をお詣りしたご功徳があるといいます。また佛足跡もあり信仰されております。巡礼者が拝んでいる姿を見かけます。