札所13番 旗下山慈眼寺

秩父札所13番寺の入口には薬医門と呼ぶ切妻造りの黒門があり、高い地輻をまたぐと左手に鐘楼、右手に経蔵と薬師堂が並んで建ち、正面が観音堂です。1878年(明治11年)3月の秩父大火で焼ける前の堂は広壮なものだったが、1901年(明治34年)頃再建されたのが今の堂です。三間四面の小柄ながらも華麗な装飾を施した堂であります。秩父札所13番の本尊は行基作といわれる聖観音で脇仏は阿弥陀三尊。その一体が前述の火災の際に火をかぶり今も痛々しいお姿ながら残ります。この寺には、一切経輪蔵があります。堂の中心に輪蔵形式の経庫があり、心柱の上に六角灯篭型の経蔵を置いて回転するようにしたもので、正面に釈迦像を安置し、他の五辺には黄檗版一切経1630巻が収めてあります。これを回転すれば必要な経文が取り出せるし、回しながら礼拝すれば読誦したのと同じ功徳があると言われます。なお、秩父札所を開創した十三権者の像がまつられているのは、秩父札所13番寺であります。経蔵の隣にある薬師堂は、薬師瑠璃光如来即ち目の神様として「め」の文字を入れた絵馬がたくさん奉納されております。

み手にもつ はちすのははき のこりなく 浮世の塵を はけの下寺

住所:秩父市東町26-7 TEL:0494-23-6813

札所13番

本堂に向かって右手に一切経蔵があります。石造りで、火災にも焼け残ったものであります。蔵の中には輪蔵形式の経庫があって回転できます。必要な経本が取り出せるようになっています。礼拝しながら回転すると、一切経を読誦したご功徳があるといいます。ここには、秩父札所を創建したという十三権者像が祀られております。

 
札所13番

本堂に向かって右側に瑠璃殿と書かれた額のある御堂があります。これが薬師堂で眼病治癒、身体堅固、家内安全等の御利益があるとて、人々の信仰が厚いです。7月8日の縁日には境内や前の通りにたくさんの露店がでて大賑わいです。

 
札所13番

山門の左に地蔵堂があります。このお地蔵様は、子育地蔵様で、水難、疫病除けの御利益があると信仰されております。もともとは地蔵川のほとりにありましたが、今は慈眼寺に安置されております。子供の成長、健康を願って熱心にお祈りしている姿がよく見かけられる御堂であります。

 
札所13番

山門を入ってすぐ右側に、赤い建物があります。ここには、福寿稲荷様が祀られております。寺の鎮守を司どり、火災盗難の予防の御利益があると人々の信仰が厚いです。また、福寿をもたらすと言われているので商売繁昌、家門繁栄、入試合格等いろいろの祈願をする人が多いです。多くの巡礼者たちの拝んでいる姿を見かけます。