札所11番 南石山常楽寺
秩父札所11番寺は山の中腹にあって秩父の市街地が一望できます。秩父札所11番の記録によると、昔は観音堂、仁王門、庫裏など堂々とした伽藍のある寺であったと言うが、1878年(明治11年)の秩父の大火で不幸にも類焼して、一切が烏有に帰したのだといいます。その後、1897年(明治30年)に建てられたのが現在の観音堂で、三間四面、流れ向拝付き方形建築。本尊は3尺(90.9cm)ほどの立像の十一面観音で、他に行基作といわれる釈迦如来像もかざる。1920年(大正9年)4月、秩父を訪れた若山牧水が、「秩父町出はづれ来れば機をりの 歌声つづく古りし家並に」と詠んだのは、秩父札所11番寺の常楽寺前の坂道でのことです。この寺を開いた門海上人は、仁王門を造りたいと念願し、いよいよ工事が始まりました。すると重い病気になってしまいました。或夜金剛神が現れて、上人の手をとって床から引き起こしてくれました。これからめきめきよくなって、無事に仁王門が完成したといいます。
罪とがも きえよといのる 坂氷 旭はささで ゆうひかがやく
住所:秩父市熊木町43-28 TEL:0494-22-2190
本堂に、元三大師と普賢菩薩がお祀りしてあります。元三大師は厄除けの御利益で知られております。普賢菩薩は辰巳の守り本尊であります。多くの人に信仰されております。とくに正月は参拝者で賑わいます。多くの巡礼者が厄除けの御利益を受けるでしょう。
本堂に向かって右手に、新しい六地蔵が並んでおります。秩父市の石屋さんが寄進したもので美しいお顔をしております。六地蔵は六道「地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上」を能化してくださるといわれております。たいへんありがたいお地蔵様です。
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